November 17 (2024) Meeting (Vocabulary Day №3)  語彙学習



Date: Sunday, November 17th, 2024
Time: 1:30PM ~ 4:30PM (Japan Standard Time (JST): UTC+9)
Venue: Zoom
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Presentation #1 (in Japanese 日本語の発表)

英語学習のための形態素:役割,獲得,教育
[Translation] Morphology in English learning: Roles, acquisition, and pedagogy

   by 鈴木 健太郎 Kentaro Suzuki (北海道教育大学 Hokkaido University of Education) 

【アブストラクト】
みなさんはunhappyのような単語を覚える時,語をun-とhappyのような要素に分けて勉強したという経験があるのではないでしょうか。このような単語の最小単位は形態素と呼ばれ,形態素を使った学習は,理屈が伴うため効果的であると考えられています (Bauer & Nation, 2020)。実際に,単語帳において語の補足情報として形態素情報が示されていたり,形態素を用いた学習を売りにした書籍も多く見られます (例. 清水・すずき,2018)。このような高い関心にも関わらず,形態素を活用した学習の効果を検証した研究の数は驚くほど限られており (Suzuki, 2022; Wei, 2015),語彙指導における形態素指導の位置づけも明確とはいえません。
 本発表では,主に学習者が持つ形態素知識の特徴や形態素の学習方法などの形態素の知識面と,それらの知識をどのように新語の学習に結びつけるかという運用面について,先行研究や発表者のこれまでの研究をもとに概観していきます。発表で扱う問いには,「どの形態素を学習したらよいのか?」,「形態素はどのように学習したらよいのか?」,「形態素を使った学習は効果的なのか?」,「どのような人が形態素を使った学習に向いているのか?」などが含まれます。これらをもとに教室環境における形態素指導の在り方についても考えていきたいと思います。単語の一部を活用した学習の全体像を理解し,考える機会になれば幸いです。

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Presentation 2 (in Japanese 日本語の発表)

文脈多様性と第二言語偶発的語彙学習
[Translation] Contextual diversity and L2 incidental vocabulary learning

   by 及川 凱亜 Gaia Oikawa (東北大学大学院 Tohoku University, Grad. student)

【アブストラクト】
文脈の多様性(Contextual Diversity [CD])とは,単語が出現する異なる文脈の数を指す (Adelman et al., 2006)。また,文脈の数が同じであっても,意味的に異なる文脈が多ければ多いほど,CDはさらに高くなる (Johns et al., 2016)。 このように,CDは文脈の数とそれらの文脈の意味的な異なり度合いの両方によって定義される。
先行研究ではCDが第一言語 (L1) の語彙習得にもたらす影響は多く研究されている。しかし,その結果は一貫したものではない。また,第二言語 (L2) での研究は限られており,得られている結果の一般化可能性を検証することが必要である。そこで,本研究では,外国語としての英語(EFL)学習者164名を対象に,事前―事後テスト計画に基づいて,偶発的なL2語彙学習に対するCDの学習効果を調査した。学習効果は意味想起テスト (meaning-recall) と意味選択テスト (meaning-recognition) を通して測定した。また,プレテストに加えてupdated vocabulary levels test (Webb et al., 2017) を使用し,学習者の事前の語彙知識を測定した。得られたデータはANCOVAを用いて分析を行った。結果は,遅延テストにおける意味選択テストにおいてCDが高い群が低い群より優位に語彙を学習したことが示された。また,直後テストの意味選択テストにおいては,学習者が事前に習得している語彙サイズが大きいほど学習率が高いという交互作用も見られた。発表では研究の紹介と,得られた結果に基づいた教授的示唆を述べる。

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cf. 
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(Upcoming Meeting Information)

- TBA

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